伊藤計劃と未来予想

伊藤計劃という作家さんがいる。

いや、正式には、いた。

 

彼の小説の1つに、「虐殺器官」というものがある。

 

未来の戦争のかたち、認証、お金、医療…

近い将来実現可能であろう世界をベースに進む物語。

 

物語は、

後進国で次々と起こる内戦に、ある男の影を見る。

主人公は自分自身や世界に違和感を持ちながら、その男を追い求めていく。

そんなストーリーになってっています。

 

物語自体も面白かったのですが、

(元々SF小説が苦手な僕ですが、のめりこみました)

特筆すべきは伊藤計劃の想像力。

 

核爆発した世界

 

認証やお金は全て登録してあるIDにて自動で行う

 

人間の感覚や生命活動が機械に操られる、

そしてそのことに何も違和感を持たない人々

 

政府による健康状態の一元管理(虐殺器官ではありませんが、、)

 

率直に、整いすぎていて無機質で、どこか冷たい世界。

そして、そこで生まれる違和感。

 

きっと他人事ではないと思う。

 

けれど、無意識に過ごしていたら、

こんな世の中になってしまっても何も違和感を持たず受け入れてしまうかもしれない。

 

なんとなく、最近の日本のことが頭をよぎりました。

 

自分たちの住む世界くらい、自分たちで意志を持って決めたいですね。

それが政治なのかもしれないけど、

あまりにも政治と想いが乖離している、間違いなく。

 

 

どうにかしないとなぁ。